GMOインターネットグループをめぐる大規模なサイバー攻撃で、新たな動きが出ています。
利用者情報とみられる内容を公開していた攻撃者側のサイトが、2026年10月28日未明に停止されたことが確認されました。
さらにGMOは総額100万ドル、約1億5000万円の懸賞金を設定し、攻撃者の特定に向けた情報募集を始めています。
GMOハッカー事件はどうなる?犯人サイト停止後の現在
犯人サイトの停止によって情報公開に使われていた経路の一つは遮断されましたが、現時点で事件そのものが解決したわけではありません。
GMOは2026年10月28日午前11時、攻撃者が利用していたサイトについて、日本時間の同日午前4時ごろにドメインが停止されたことを確認したと発表しました。
対象には、元のサイトだけでなくミラーサイトも含まれています。
このサイトではGMOへの金銭要求や、利用者に関係するとされる情報が掲載されていました。
攻撃者側はGMOが要求に応じなければ、利用者の個人情報を毎日正午に順次公開していく趣旨の予告もしていました。
そのため、サイトが停止されたことで少なくとも同じドメインを使った情報公開は難しくなったと考えられます。
一方で、GMOも新たな同様のサイトが開設される可能性を想定しています。
新しいサイトを確認した場合には、直ちにテイクダウンに向けた対応を進める方針を示しています。
つまり現在は、情報拡散を食い止めるうえで大きな動きがあった一方、攻撃者の特定や逮捕までには至っていない状況です。
サイト停止は犯人逮捕を意味しない
今回特に注意したいのが、「サイト停止」と「ハッカー集団の摘発」は別だという点です。
停止されたのは、攻撃者側が情報公開や脅迫に利用していたウェブサイトのドメインです。
攻撃を行った人物が逮捕されたとの発表は、10月28日時点では確認されていません。
警視庁は不正アクセス禁止法違反などの疑いで捜査を進めており、GMO関係者から事情を聞くなどして被害状況を確認しています。
今後はサイト停止だけでなく、攻撃に使われたサーバーやドメイン、暗号資産の送金先などをたどり、実行者や指示役を特定できるかが焦点になりそうです。
犯人サイトはなぜ停止された?アメリカのプロバイダーが関係か
犯人サイトの停止には、サイトを提供していた事業者側への働きかけが関係したとみられています。
GMOは、関係事業者などと連携して対応を進めた結果、10月28日午前4時ごろに犯人サイトのドメイン停止を確認したと説明しています。
一方、報道ではアメリカのプロバイダー側が掲載内容を不適切と判断し、停止措置を取った可能性も伝えられています。
ただし、GMOの公式発表では停止措置を実施した具体的な事業者名や国までは明らかにされていません。
また、攻撃者がアメリカ人だったことを意味するものでもありません。
脅迫に利用されていたサーバーがアメリカにあったとの指摘はありますが、サーバーの所在地と攻撃者本人の国籍や所在地は別です。
GMOを攻撃したハッカー集団の正体は何者?
GMOを攻撃した人物や集団の正体については、10月28日時点でも正式には判明していません。
| 項目 | 現在確認されている内容 |
|---|---|
| 攻撃者の名前 | 公表されていない |
| 組織名 | 正式な特定情報なし |
| 国籍 | 不明 |
| 所在地 | 不明 |
| 標的 | お名前.com デスクトップクラウド |
| 主な目的 | 金銭要求や情報公開を伴う脅迫 |
| 逮捕者 | 現時点で確認されていない |
一部では「ハッカー集団」と表現されていますが、実際に何人が攻撃に関与しているのかも明らかになっていません。
特定の有名なランサムウェア集団による犯行だと断定できる情報も、現段階では確認されていません。
攻撃者側は独自のサイトを使って声明や要求を発信していましたが、そこで示された主張についてもすべて事実だと確認されたわけではありません。
GMOも一貫して「攻撃者とみられる者」と表現しており、警察などと連携しながら特定を進めています。
約80億円の要求から100万ドルの脅迫へ
今回の事件では、攻撃者側が要求する金額が途中で変化したことも注目されています。
GMOによると、10月21日に受信した脅迫では5000万ドル、日本円で約80億円相当の暗号資産を要求されていました。
支払期限も指定されていましたが、GMOは要求に応じず、金銭の支払いは行っていません。
その後、攻撃者側のサイトでは、10月27日正午までに100万ドルを支払うよう求める内容が掲載されたとされています。
日本円では約1億5000万円から1億6000万円にあたる金額です。
支払わなかった場合には、利用者情報の公開や利用者のパソコンに対するランサムウェア攻撃などを行うと予告していました。
10月27日12時30分には、GMOが攻撃者とみられる者によって利用者に関する情報と称する内容が公開されたことを確認しています。
ただし、公開された内容には事実と異なる情報が含まれている可能性もあり、GMOが確認を進めています。
また、同日午後の時点で予告されていたランサムウェア攻撃は確認されていませんでした。
1億5000万円の懸賞金とは?攻撃者への支払いとは別
GMOは事件解明のため、「GMOサイバー犯罪撲滅・懸賞金」を創設しました。
報奨金の総額上限は100万ドルで、参考換算では約1億5000万円です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 懸賞金 | 総額100万ドルを上限 |
| 日本円換算 | 約1億5000万円 |
| 募集開始 | 2026年10月28日正午 |
| 受付期間 | 犯人逮捕まで |
| 対象 | 関与者特定や検挙、事件解明につながる情報 |
| 対応言語 | 日本語・英語・中国語 |
ここで紛らわしいのが、攻撃者側も一時100万ドルを要求していたことです。
攻撃者が要求した100万ドルと、GMOが設定した100万ドルの懸賞金はまったく別のものです。
前者は攻撃者側がGMOに要求した金銭であり、後者はGMOが犯人の特定や検挙につながる有力情報に対して用意した報奨金です。
GMOは攻撃者への金銭支払いについて、「永久に応じない」とする方針を明らかにしています。
要求に応じても盗まれた情報の削除や不正利用の防止が保証されないことに加え、犯罪組織への資金提供につながる恐れがあることなどを理由に挙げています。
1億5000万円の懸賞金で犯人特定につながる可能性は?
懸賞金では、単なるうわさではなく、具体的で検証可能な情報が求められています。
対象として想定されているのは、実行者や指示役の特定につながる情報、攻撃や脅迫に使われたサーバーやドメイン、送金記録などです。
国内だけでなく海外からの情報提供も受け付けています。
今回の攻撃者が海外にいる場合でも、サーバー運営会社や暗号資産取引所などに記録が残っていれば、捜査につながる可能性があります。
一方で、匿名化技術や他人名義のサービス、複数の国を経由した通信などが使われている場合、特定に時間がかかることも考えられます。
懸賞金が設定されたからといって、すぐに犯人が判明するとは限りません。
ただ、世界中から情報を集められる仕組みを作ったことで、これまで捜査機関やGMOが把握していなかった情報が寄せられる可能性はあります。
個人情報を公開された利用者への対応は?
GMOは利用者への補償についても対応を進めています。
「お名前.com デスクトップクラウド」の対象利用者には、金銭的な被害の有無にかかわらず一律5000円のお見舞金を支払う方針を発表しています。
さらに、攻撃者によって情報が公開されたことが確認された利用者には、別途「GMO特別お見舞金」を支払うとしています。
公開された情報の内容に応じて金額が設定され、1回の公開につき合算で最大300万円が上限となっています。
また、不正アクセスに関連してFXなどの取引口座で身に覚えのない取引が発生したケースについても、損失の補償を進める方針です。
今回の問題は単なるウェブサイトへの侵入だけではなく、利用者の取引情報や資産に影響する可能性がある点で深刻な事案となっています。
GMOハッカー事件は今後どうなる?
今後最も注目されるのは、停止されたサイトとは別のサイトを攻撃者が立ち上げるのか、そして警察の捜査によって人物を特定できるのかという点です。
GMOは関連サイトの監視を継続し、新たなサイトを確認した場合にはテイクダウンを進めるとしています。
警視庁による捜査に加え、GMOが始めた最大約1億5000万円の懸賞金制度から有力情報が寄せられる可能性もあります。
一方で、犯人サイトが停止しても、すでに外部へ持ち出された情報そのものが消えたとは限りません。
攻撃者側が別の場所にデータを保存している可能性も否定できないため、GMO側も事件が収束したとはしていません。
利用者にとっても、GMOを装ったメールやSMS、電話などによる二次被害には引き続き注意が必要です。
今後は、犯人サイトが再び現れるのか、攻撃者の正体が判明するのか、そして不正アクセスの詳しい原因や被害範囲がどこまで明らかになるのかが焦点となります。
まとめ
GMOハッカー事件について、犯人サイトの停止や1億5000万円の懸賞金、攻撃者の正体と今後についてまとめました。
- 攻撃者側のサイトは2026年10月28日午前4時ごろに停止された。
- 報道ではアメリカのプロバイダーによる停止措置の可能性が伝えられている。
- サイト停止は犯人逮捕を意味するものではない。
- 攻撃者の名前や国籍、所在地、正式な組織名は現在も判明していない。
- 当初は約80億円、その後は100万ドルの支払いを要求していたとされる。
- GMOは攻撃者への金銭要求には応じない方針を示している。
- GMOは犯人特定や検挙につながる情報に総額100万ドル、約1億5000万円の懸賞金を設定した。
- 警視庁も不正アクセス禁止法違反などの疑いで捜査を進めている。
犯人サイトが停止したことで情報拡散を抑える動きは進みましたが、攻撃者の身柄が確保されたわけではありません。
新たなサイトの開設や二次被害の可能性も残っているため、犯人特定や捜査の進展が引き続き注目されます。

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